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1 BLITECAST-WISDOMの方法

 BLITECAST 予測システムの開発経緯はKlauso(1975)に説明があります。Fry(1978)は、疫病発生と気温、 相対湿度などの関係の実験根拠を示し、臥IMを適用した場合のバレイショ疫病の梓息率infection rateとMncozeb散布の効果を評価し、疫病予測の有効性を示す基本的な文献です。

 米国では大学の普及センターを中心に、BLITECASTをベースにさまざまなバレイショ疫病予測システ ムが開発され、現在も稼働しています。下記のU.C.Davis普及センターIPMプログラムでは16の予測システムを紹介しています。

https://ipm.ucanr.edu/disease/database/potatolateblight.htmldavis

Inglis(2009)は米国ワシントン州立大学を拠点に開発・普及している予測システムWISEDAMの利用がバ レイショの有機生産において有効であることを検証しています(注1。ちなみにワシントン州は農薬耐性菌が米国で初めて発見された地域です。InglisはWSU-Mount Vernon NWRECの13年間のバレイショ疫病観察期間において、疫病初発日 lesion onsetを58%確率で、疫病感染拡大 disease spreadを92%の確率 で予測したと評価しています(注。この普及資料は解説がわかりやすく、これを参考にします。

Table 1 Adjustable matrix used to relate severity values)Waooin’s system)and rain-favorable days (Hyre’s system) for BLITECAST

 TablelをもとにDSV(Disease Severity Value)を求め、この累積数値が18になった時が疫病初発危険日で、農薬の初回散布のタイミングを示します。YISIX朋ではBLITECASTのSeverity Yalueの表に加えて、Tablo-1の脚注に地域適応のための修正が加えられています。

 初回散布の彼の散布間隔を決定する判断基準がTable2です。過去10日間の累積降雨量と過去1週間の DSVによって、農薬散布の間隔日数を5日から2適の間で選択します。

Table 2 WISDOM fungicide spray internval recommendations;adapted fron Fry(1978)

Source : Debra Ann lnglis and Babette Gundersen,Late Blight Management and Organic Potato Production,BIO-Ag Final Report.WSU.TB65E,Pubkished Year

BLITCASTによる予測は、次の2つの段階があります。

1 疫病初発危険日(農薬の初回散布日)の予測

Hyre Criterion(相対湿度90%以上の持続時間と平均気温による発生危険指数の計算)

  • 1) 相対湿度00%以上の持続時間の計算
  • 2) 平均気温Temperatureの算出 
  • 3) 湿度別邦以上の持続時間と平均気温によるTable-1によるDSVの判定
  • 4) severityIndexの計算(DSVの累積値の計算) 
  • 5) その他の条件(気温が30°C以上の持続時間など・・・)

2 農薬散布の間隔(回数)の決定

Wallinの第2基準(散布間隔の決定)

  • 1)10日間の累積降雨量(潅漑水量)
  • 2)累積降雨i3.048cmの判別基準と前7日間のDSV

 ここで使用した本研究会が公開しているpythonプログラム沌)は、Nexagの毎10分データを前処理と、 第一段階の疫病初発危険日の予測です。初発危険日の予測には、その他の条件、Tablelの脚注にあるような地域適応のための修正を含みません。

 注)農業開発研究会「Pythonによる気象情報利用入門-バレイショ疫病予測法 BLITECAST」 2022

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