3 土地利用の現状
Salinadi川の中上流域は、Sankhu市街地から望むと森林に覆われているように見えるが、土地利用は、保全区域と水源林区域以外は、傾斜度と標高、そしてアクセス路の有無が要因となり、耕地利用が進んでる。耕地に隣接した農家住宅の他、東側の分水界には集落、観光施設が立地し、流域内にも寺院、学校施設、高齢者施設などの利用がある。
耕地での栽培作物は、麦、馬鈴薯、トウモロコシ、その他野菜が作付けされている。近年は市場性のあるイスクスが目立ち、竹棚が傾斜地に設置されている。調査時は、既にイスクスの収穫時期も終わりつつあり、価格も低下しているようだった。急傾斜地故に、資材の搬入、収穫物の運搬労力が大変であろう。今後の農業振興による農家経済の発展がサンカラプール市の課題となっている。農業振興の目的が、単なる農家支援なのか、農家定住による下流集落への人口集中抑制を目的とするのかは不明である。
森林は、流域内の北側斜面、急傾斜地、分水界付近に残地されている。森林の所有、管理状況は不明である。森林を対象とした産業活動(切出し、植林)は確認することができなかった。
Salinadi川流域の利用形態(個人主観)から下流からA~Iブロックの9ブロックに分割して説明する。ブロック区分を図-3、ブロック(平面)面積と概要を表-1に示し、各ブロックの状況を述べる。図-4は、Googl Earthに、図-5はStreet Mapに10m間隔の等高線を加えた。
表- 1 ブロック(平面)面積と概要

図- 3 Salinadi川の流域区分図
赤:Sankhu市街地及び周辺の平坦地を主体とした耕地区域 A-BL
黃:耕地利用主体区域 B-BL、F-BL、G-BL、I-BL
濃緑:保護区域(山林) C-BL
薄青:水源区域(山林) D-BL
薄緑:山林利用主体区域 E-BL、H-BL
図- 4 Salinadi川の流域区分図(Google Maps + 10m Conter)
耕地区域と山林区域の等高線間隔を比較すると、山林区域が狭くなっており、土地利用の制約要因となっていると考えられる。
図- 5 Salinadi川の流域図区分図
Street Map上の山林(緑)の表示作成時期は不明である。
Google Earthによる俯瞰資料
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